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岩田榮吉の人物と経歴

 人物点描
  朝日ジャーナル 1971年3月26日号


岩田は、「朝日ジャーナル」誌の表紙掲載作に《十字架の人形》(作品点描~《十字架の人形》 参照)を選びました。同誌は、1960年代から70年代日本の社会運動を詳細に報じた革新的論調の硬派週刊誌です。岩田は、「表紙の言葉」に「内心の声を聞くという努力」と書いていますが、この号が発行された時期は、60年代後半に盛上った社会運動の退潮と、オイルショックを潮目とする低成長経済移行の兆候が表れはじめた頃でした。作品の仕上り、表紙としての選択、ともに岩田の自信がうかがわれます。


朝日ジャーナル 1971年3月26日号


朝日ジャーナル 1971年3月26日号「表紙の言葉」より

十字架の人形  岩田栄吉
ある漠然とした心象が次第にはっきりとした形をとり、実際のオブジェと結びつき、明確な構図に定着するまでにはかなりの時間が必要なようです。制作の過程で御し方が悪いと絵は勝手に歩き出したりしゃべり出したりしますが、この生きものである絵と最初の心象との空隙は、つねに内心の声を聞くという努力によりせばめることができるはずです。
スカルラッティやヴィヴァルディのクラブサン曲のように、あるいはバッハのオルガン曲のように、私のミクロコスモスもできるだけ純粋に豊かな響きをもてるよう願っています。この絵は1964年に一度仕上げてコンパレゾンに出しましたが、その後細部に手を入れて、67年に完成しました。(F30号)



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